犬のワクチンの種類って?時期や回数、副作用など接種前に知りたいこと色々

犬のワクチン接種と聞いてもその種類の多さや、時期回数など分かり辛いことが多いですよね。

混合ワクチンといっても5種ワクチンだとか8種ワクチンだとか、どういう組み合わせになっているのか何が必要なのかも、そもそもどんな病気に対応しているのかもよく分かりません。

今回はそんなワクチンの複雑さについて、接種前に知りたいことを中心にお伝えします。

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犬のワクチンとは

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ワクチンとは、毒性を弱めた感染症のウイルスのことを言います。

このワクチンを接種することで、体内にそのウイルスに対抗する抗体や免疫をあらかじめ作っておき、その感染症を予防したり、実際に発症してしまった際にその症状を軽くしたりすることがワクチン接種の目的です。

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犬用ワクチンの種類

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生ワクチン

毒性を弱めたウイルスや微生物を生きたまま使用したワクチンのことを、生ワクチンと言います。

個体差や生活環境などにもよりますが、免疫期間が3年~一生と長いことメリットです。

デメリットは接種することにより、毒性を弱めているとはいえその感染症の症状が出てしまう可能性があるということになります。

メーカーにより異なりますが、ほとんどのワクチンで効果の長いこの生ワクチンが使用されているようです。

不活化ワクチン

死滅させたウイルスや細菌を使用したワクチンのことを、不活化ワクチンと言います。

病原体がすでに死んでいるという状態ですので、その感染症の症状などがほとんど出ないというメリットはありますが、効果期間が約1年程と短いことがデメリットです。

生ワクチンより安全性が高い為、持病がある犬や高齢犬向きと言えます。

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狂犬病ワクチン

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狂犬病は犬以外の動物や人間にも感染する、致死率100%の恐ろしい病気です。

その症状は、脳に障害が出る為に暴れまわり何にでも噛み付いてしまい、最終的には昏睡状態から死に至るというものです。

その為日本では、狂犬病予防法により年1回の狂犬病予防注射接種が義務付けられており、毎年4月の飼い犬登録更新の際に役所から葉書などのお知らせが届きます。

日本での発症例は1957年以降ありませんが、法律により接種義務が定められているという特殊なワクチンになります。

万が一、葉書などのお知らせが4月頃に来ていたのにうっかり予防接種を忘れてしまったという場合、4月以降でも(いつでも)予防接種を受けることは可能ですので、獣医さんなどに相談してみて下さい。

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その他感染症のワクチン

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犬ジステンパー

ワクチン接種などにより発生率は少なくなったと言われていますが、感染率・死亡率が高いと言われている病気です。

その症状は3~6日の潜伏期間があった後、初期段階は風邪の様な発熱・鼻水・くしゃみ・食欲や元気が無くなり、下痢や嘔吐・痙攣・神経症状などを引き起こします。

犬ジステンパーの特効薬は無いとされており、抗生物質の投与などで他の病気などの併発を防ぎ対処療法を行う他に術はなく、子犬が発症した場合には命の危険が増すと言われています。

また、飛沫感染や嘔吐物・排泄物などから漂うウイルスの空気感染など、感染力も高い為1度発生してしまうと周辺に広まってしまう可能性が高い病気だとも言われています。

犬バルボウィルス

口からウィルスを飲み込む(吸い込む)などの経口感染により発症する為、感染率が高く死亡率も高いと言われている恐ろしい病気です。

その症状はウイルスの定着箇所により異なってくるのですが、発熱・下痢・嘔吐・脱水症状などの腸炎型と、突然の激しい呼吸困難により急死してしまう心筋炎型などがあり、子犬などが発症した場合には命に関わるとされている病気です。

犬アデノウィルス1型(犬伝染性肝炎)

犬アデノウイルスは1型と2型があり同じアデノウイルスが元になる病気ではありますが、症状などが全く違っている為、病気としては別のものとして考えられています。

その犬アデノウイルスの1型を、犬伝染性肝炎と言います。

口からウィルスを飲み込む(吸い込む)などの経口感染により発症し、子犬に発症し易く突然死の原因にも成り得る恐ろしい病気です。

症状は、高熱・下痢・嘔吐・食欲や元気が無くなるといったものや、鼻水・眼球の白濁・扁桃腺が腫れる場合などがありますが、何の症状も示さずに急死してしまうケースも有り得ます

犬アデノウイルス2型(犬伝染性口頭気管炎)

犬アデノウイルスは1型と2型があり同じアデノウイルスが元になる病気ではありますが、症状などが全く違っている為、病気としては別のものとして考えられています。

その犬アデノウイルスの2型を、犬伝染性喉頭気管炎と言います。

こちらの病気は単独で発症した場合には、治療が可能であり死亡率は余り高くはないと言われています。

症状はから咳が長く続くというものですが、他の病気の併発により死亡率は高まってしまいますので注意が必要です。

犬バラインフルエンザ

俗に犬の風邪と言われている病気で、咳・鼻水・発熱といった風邪らしい症状が表れます。

他の病気を併発しない限りは症状も軽く完治し易い病気ではありますが、他の病気との判別が難しく二次感染が起こり易い為、注意は必要となります。

コロナウィルス性腸炎

口からウィルスを飲み込む(吸い込む)などの経口感染や、嘔吐物・排泄物などから漂うウイルスからも空気感染してしまう為、非常に感染力が強い病気です。

症状は下痢・嘔吐・脱水症状などを引き起こし、単独では重症化しないとされているものの、急激に症状が進行した場合他の病気を併発した場合には、命の危険性が高まると言われています。

犬レプトスピラ

犬レプトスピラとはレプトスピラ症の総称であり、実際には数100種類もウイルスがあると言われており、ワクチンにはその代表種2~3種が混合されています。

犬レプトスピラはネズミの尿などに含まれ、尿に汚染された水(川や田んぼなど)や土などから粘膜や傷口などを介して感染し、動物だけでなく人間にも伝染する病気です。

症状は高熱・嘔吐・食欲低下などから始まり、肝不全や腎不全などの臓器の障害が引き起こされ、命に危険が及ぶ恐れもあります。

早期発見早期治療により抗生物質などで治療は可能ですが、危険度は高い病気になります。

また、人間にも感染しますので発症が認められた場合には、消毒や殺菌などの対処が必要となります。

ネズミやモグラなどを介して感染するということで、猟犬や野山などの野外活動が多い犬のどかな地域に住んでいる場合などは接種しているケースが多いようです。

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混合ワクチンとは

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混合ワクチンとは、何種類かのワクチンをまとめて接種するというものです。

主に、致死率や感染率が高い病気ワクチンを接種することで効果的に予防出来る病気ワクチンの副作用などが比較的軽い病気などが組み合わされています。

○種混合ワクチン』などと示されている数字の数が、予防出来る感染症の種類の数を表しています。

主なワクチンの組み合わせがこちらです。

●2種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬バルボウイルス

●3種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)

●4種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ

●5種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ・犬バルボウイルス

●6種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ・犬バルボウイルス・犬コロナウイルス

●7種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ・犬バルボウイルス・犬レプトスピラ(2種)

●8種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ・犬バルボウイルス・犬コロナウイルス・犬レプトスピラ(2種)

●9種混合ワクチン

犬ジステンパー・犬アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)・犬アデノウイルス2型(犬伝染性喉頭気管炎)・犬バラインフルエンザ・犬バルボウイルス・犬コロナウイルス・犬レプトスピラ(3種)

狂犬病ワクチン以外の感染症に対するワクチン接種は任意になりますが、万が一その感染症にかかってしまった際のリスクなどを考慮して、何種類のワクチンを接種させるかを飼い主さんが選べる様になっています。

しかし、動物病院により扱っている数が異なっていたり、お住いの地域や犬の活動範囲などのライフスタイルによりどの感染症のリスクが高いのかなど色々違ってきます。

どのワクチンを接種したら良いのかなどは獣医さんと相談しながら決められるのが良いかと思います。

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ワクチン接種のタイミングと回数

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人間の赤ちゃんの様に、子犬も母犬からの授乳によって病気に対する抗体を受け継ぎます。

これを移行抗体と言うのですが、この効果は生後42日~150日の間に消滅してしまい、それ以降は自分で抗体を作らなければならなくなってしまいます。

しかし移行抗体が残っている期間にワクチンを接種しても免疫は得られません。

その為、移行抗体が消滅しかけている時期に接種するのが効果的だと言われています。

ただ、個体差により移行抗体期間が様々であり、抗体が消滅してしまうタイミングを特定することは困難だといわれています。

ですので、体内の抗体が無くなってしまう期間を作らない様に保険を掛けるといった意味合いも含めて、ワクチンを3回接種することが推奨されています。

最も早く抗体が消滅するケースを考慮して1回目は生後42~60日前後2回目以降は1ヶ月おきに、というスケジュールです。

一般的に60・90・120日接種というケースが多いようです。

ワクチンの効果は約1年と言われていますので、それ以降は1年に1回ワクチン接種をするのが望ましいとされています。

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ワクチンの副作用

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毒性を弱めているワクチンを使用しているとはいえ、何かしらの副作用などが100%出ないということはありません。

健康診断などを受けベストな体調でワクチン接種を受けたつもりでも、表面に現れていないところで身体が弱っていたり、元々免疫反応が弱かったといった場合には、副作用として体調不良や何らかの症状が出てしまう場合が有り得ます。

確率としてはとても低い様なのですが、発熱下痢食欲不振目や口の周りなどが腫れてしまうといった症状や、注射をした箇所の腫れや痒み・肉芽腫・脱毛などの副作用が出てしまう場合があります。

また、注意すべき副作用としてはアレルギー自己免疫性疾患などがあります。

アナフィラキシーショックという命に関わる重度のアレルギー反応や、全身性の疾患を引き起こしてしまうケースは極めて稀だと言われていますが、体調不良発疹などが出来てしまうなど、予想し得ない何かが起こる可能性は考慮しておいた方が良いと言えます。

混合ワクチンの場合には種類が多くなればなる程、体内に入るウイルスの数も多くなりますので犬への負担も増すことになります。

しかしワクチンにより負担の掛かり方も異なってきますので、副作用が気になる場合には獣医さんの説明をしっかり受けておくことが大切です。

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ワクチン接種後の注意点

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ワクチン接種後には犬の健康状態に普段以上に気を配る必要があります。

アナフィラキシーショックの様な急性なアレルギー反応は、早ければ接種後10~15分程で呼吸困難や嘔吐・痙攣などの症状が見られますが、ゆっくり発症するタイプのアレルギーは数時間~1日程後から、発熱や発疹などの症状が出始めるという場合がありますのでこまめに犬の様子や注射痕などを確認してみて下さい。

また、ワクチンを接種した日はシャンプーやお散歩、激しい運動や興奮させることは避けて下さい。

子犬の場合は1回目のワクチン接種では抗体が出来ていない可能性が高い為、お散歩などの外出は最低でも2回目のワクチン接種が終了してからが望ましいとされています。

犬の様子がおかしかったり、何かしらの異常が感じられる様でしたら早目に受診して下さい。

まとめ

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今回はワンちゃんのワクチン接種について、ワクチンの種類どんな感染症に対応その感染症はどんな病気なのかや、混合ワクチンの組み合わせワクチンの接種時期・回数ワクチン接種後の注意などについてお伝えしました。

混合ワクチンにこんなに種類があったのには驚きでしたし、こんなに感染率や死亡率の高い病気があったことにもびっくりしました。

万が一を考えた時に、少しでもワンちゃんの苦痛を取り除いてあげられるのならばと種類が多いワクチンの方が良いのかな?とも考えてしまいますが、種類が多くなればそれだけ副作用のリスクも高まるということも分かりました。

やはり各々の生活環境やライフスタイル、ワンちゃんの年齢なども考慮して獣医さんと相談されることが望ましいかと思います。

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