犬の妊娠可能な年齢は?発情期、妊娠後の変化、避妊手術まで

いつみても子犬は可愛いものですよね。犬を飼っている方は、誰しも愛犬の子供が見てみたいと思うのではないでしょうか。
現在は不妊手術をしている人が増えていますし、犬の妊娠についてさっぱりわからないという方も多いと思います。

そこで今回は犬の妊娠可能な年齢、発情、妊娠後の変化、避妊手術について記事をまとめました。
安易な考えでの繁殖を避けるためにも、犬の飼い主さんにはぜひ読んでいただきたいと思います。

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犬の妊娠が可能になるのは?

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通常、メス犬は年に2回発情し、交尾が可能になります。メス犬の発情をヒートといいますが、発情前の合図である出血がみられた約5~15日後に発情期がやってきます。
そのタイミングでオス犬と出会い交尾することで、妊娠するのです。

犬の性成熟は、妊娠が可能になった年齢を指します。
犬では、生後10か月から16か月の間に初めの発情がきますので、生まれてから1年もたたないうちに母犬になれるわけです。

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犬の発情について

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先ほど年に2回発情があると書きましたが、決まった時期はありません。季節に関係なくおとずれるものです。
そのため犬が発情しているかどうかは、発情兆候があるかどうかで確かめることができます。

メス犬の発情兆候

  • 落ち着きのない動作をする
  • 尿でマーキングする
  • 発情出血がある
  • 食欲がなくなる
  • 尿の回数が増える

これらの様子が見られた時、発情していると考えられます。
メス犬の発情には4つの段階があり、いつでも妊娠可能というわけではありません。発情周期に関しては、具体的に下記で説明します。

1.発情前期

交尾の準備期間です。
興奮しやすくなり、外陰部が膨大し、発情出血が見られるようになります。この時、犬はしきりに外陰部を舐めるので、飼い主が発情に気づかないことも。
犬が外陰部を気にするような仕草をしていたり、前述した様子が見られたら、発情を疑いましょう。

発情出血や尿の中には、オス犬を引き寄せる性フェロモンが含まれており、嗅覚に優れたオス犬は遠くにいる場合でも発情に気づきます。しかしオス犬が近くにいたとしても、この段階ではまだメス犬は交尾を嫌がります。
発情前期は約5日~15日間ほど続きます。

2.発情期

発情前期を越えると、外陰部はさらに膨大し、柔軟になります。また出血の量も減り、オス犬を受け入れるようになります。発情期中のメス犬は1度交尾したにも関わらず、別の有能なオス犬が現れると再び交尾をすることもあるようです。
発情期の初めに排卵された卵子は、2~3日で受精可能になります。

発情期は約5日~20日間です。

3.発情休止期

交尾をして受精した場合、妊娠状態に移ります。もし妊娠に至らなかった場合は発情休止期に入り、オス犬を受け入れなくなります。この間も妊娠に必要なプロゲストロン(黄体ホルモン)が分泌されるため、このホルモン作用によって偽妊娠が起こる場合もあります。

発情休止期は約60日と、他の動物たちと比べて非常に長いのが特徴です。

4.無発情期

発情休止期が終了してから、次の発情前期がくるまでの間は約4~8か月です。その期間は卵巣の機能が停止している状態で、無発情期と呼びます。

犬に多い想像妊娠

交尾していないのに、妊娠に似た状態を示すことを想像妊娠、または偽妊娠といいます。
犬は交尾した、しないに関わらず、発情期になると卵巣から分泌されるプロゲストロン(妊娠ホルモン)が排出されるので、母乳が出たり食欲が増したりする妊娠特有の状態がみられるのです。犬によっては軽い陣痛を起こす子もいるのだとか。

その他、味覚や気分の変化がみられ、出産する時期が近付くと落ち着きがなくなり、48時間後には元通りになるといった犬もいます。

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犬の妊娠から出産までの期間

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発情期にオス犬と出会い交尾が成功した場合、約60日後に出産します。
動物病院では交尾後20日くらいからエコーや触診で妊娠の判断が可能になりますので、妊娠の可能性が感じられたら早めに受診しましょう。

出産が近付くと母犬は食事を拒否し、出産場所を探し始めます。もともと犬は穴を掘って出産をする習性があるため、出産前は床を掘るような仕草がみられるようになります。
健康体で標準体型の犬であれば、安産が多いです。
また、母犬は陣痛を経て子犬を出産すると、他の動物たちに子犬がいることを知られないように、胎盤や羊膜を食べる習性があります。

1回の出産でだいたい6匹から10匹を生みますが、犬の体型、環境、年齢よって変わります。小型犬は大型犬に比べて少ない数を生む傾向にあります。ちなみにギネス記録によると、1度に出産した数が24匹にもなる犬がいるそうです。

妊娠後の変化

交尾後、18日から20日頃に受精卵が子宮に着床します。
食欲不振、嘔吐といったつわりの症状がみられることがあります。その後約40日間で胎児は急速に発育します。

妊娠前期

妊娠前期は流産しやすい期間なので、なるべく安静にしていましょう。普段の食事よりもタンパク質をやや多めに与えます。子犬用として販売されている餌は高タンパク高カロリーなので、妊娠中の犬にも適しています。

散歩は普段通り行って問題ありません。逆に妊娠中だからとあまり運動させずにいると、肥満になったり筋力が落ち、難産になることがあります。出産時の体力をつけるためにも、適度な運動は必要だと考えましょう。
乳腺の発育は7週目くらいから始まります。

妊娠中期

妊娠中期に入った頃はまだお腹はさほど大きくなっていません。犬の状態を見ながら餌を増やしてあげましょう。
前期から中期にかけてつわりがみられることがありますが、2〜3日ほどでおさまります。つわりが長く続くようなら獣医師に相談してください。

妊娠後期

妊娠後期になればお腹の膨らみも目立つようになり、食欲も旺盛になります。多めの食事を2、3回に分けて与えます。タンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含んだ餌を選びましょう。

散歩はできますが、激しい運動は避けるようにします。動きも鈍くなってきていると思うので、犬のペースに合わせてあげてください。
またこの頃、動物病院で胎児の数や大きさを知ることができます。

妊娠中のワクチン接種

人間も妊娠中はさまざまな薬が制限されるのと同じように、犬も妊娠している間はワクチン接種を受けられません。妊娠中の犬の免疫システムは予防接種に対して正常に反応しないことがあるからです。
また同居している犬への予防接種も避けましょう。ワクチンウイルスが母犬に伝染してしまう可能性があるためです。

胎児の影響

子宮内では胎児の成長が始まります。人の場合、母親の食べるものや妊娠中に経験すること、生活様式などが胎児の発育に影響を及ぼすとされています。子犬も同じように、子宮で育つ間に母犬の生活から多くの影響を受けます。

具体的な例をあげると、子宮の中央で育つ胎児は端で育つ胎児よりも多く栄養をもらいます。また、オスに挟まれたメスは、オスが放つ少量の男性ホルモンの影響を受けるとされており、脳が男性的になることで支配的な要素を持って生まれてくるといわれています。

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誰でも繁殖可能?

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犬の繁殖はメスとオスを出会わせ、交尾をさせればいいという考えで、誰にでもできる簡単なイメージがあります。しかし簡単だからこそ、安直に行ってはいけないものです。

6~10匹にもなる子犬をすべて育てられますか?貰い手は決まっていますか?
結局行く先が見つからず、多頭飼育もできない環境で困り果て、最終的に保健所で引き取ってもらう…などということが起こらないよう、慎重に行わなければなりません。

妊娠、出産させるときの注意点

繁殖に適している犬は、健康で肉体的にも精神的にも成熟した犬に限ります。
犬種によって異なりますが、生後6ヶ月くらいから1年で性成熟に達します。しかし生まれてから最初の発情時には、まだ骨格がしっかりしていないので、繁殖は避けたほうが良いでしょう。

先ほど比較的安産と説明しましたが、人間の品種改良によって難産になりやすい犬種がいるのも事実です。
子犬の頭が多すぎて産道を上手く通れなかったり、小型犬は子犬が育ちすぎて帝王切開になるケースもあります。犬種は小さければ小さいほど人気がでる傾向にありますが、こうした出産時のトラブルや遺伝的な疾患を考えると、安易な繁殖は避けるべきと考えます。

また、遺伝性の病気がないかどうか、体内に寄生虫がいないかなど、繁殖前に検査を受けましょう。これは寄生虫が母犬から子犬へ感染する可能性があるためです。

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妊娠を望まない場合

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犬の交尾は数回におよび、精子はメス犬の体内で1週間生きているので、ほぼ妊娠するといわれています。繁殖する意思がなければ、メス犬なら避妊手術、オス犬ならば去勢手術を受けさせることも検討してください。

避妊手術のメリット

避妊手術をすると肥満になるといわれていますが、餌の給餌量を調整していけばそこまで問題にはなりません。逆に避妊手術には病気の予防やストレスの軽減などさまざまなメリットがありますので、参考にしてください。

子宮蓄膿症

子宮内部に細菌が感染し、炎症を起こして膿が溜まってしまう病気です。高齢犬や出産回数の少ない犬が多く発症します。
症状として多飲多尿、膿が溜まることよる腹部の晴れ、元気消失、食欲減退、外陰部の腫れ、陰部からのおりものがみられます。重篤な場合は腎不全、腹膜炎、敗血症を引き起こし最悪死に至ることもある危険な病気です。
避妊手術を受けることで、子宮蓄膿症を防ぐことができます。

乳腺腫瘍

腹部や乳頭の近くにしこりがあったら、乳腺腫瘍かもしれません。メスの場合、腫瘍の50%以上が乳腺にできるといわれています。10〜11歳のメスにみられ、妊娠経験の有無に関係なく発生します。乳腺腫瘍には悪性である確率が50%といわれていますので、しこりを見つけた場合はすぐ動物病院に診てもらってください。
原因は卵巣ホルモンが関係しており、2歳までに避妊手術を受けておけば乳腺腫瘍を防ぐことができます。

想像妊娠を防ぐ

想像妊娠は、卵巣から分泌される妊娠ホルモンの影響によって起こります。妊娠しているときと同じような症状がみられますが、一定の期間を過ぎれば元に戻るため、あまり重要視していない人も多いようです。

しかし発情や想像妊娠を繰り返していると、子宮蓄膿症などのリスクが高まるという意見もあります。また、ぬいぐるみを自分の子供だと思い、片時も離さずにいたり、取ろうとすると怒ったりする姿は、見ていても切ないものです。

発情によるストレスの緩和

発情や交尾といった繁殖行動は、動物にとって自然な本能なので、それができない状態に置かれるというのは多大なストレスになります。
ストレスは精神的な負担になるだけでなく、時に体調不良を引き起こすこともありますので、犬に切ない思いをさせないためにも対策が必要になります。

こちらの記事も参照してください。

犬の避妊手術ってした方がいいの?メリットやデメリット、手術内容や最適時期まで

犬の去勢手術のメリットやデメリットって何?手術内容や最適時期まで

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まとめ

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今では飼い主の不注意による妊娠はほとんどなくなりました。その証拠に動物愛護センターや保健所などの施設に収容される子犬の数は年々減り続けています。
それは適切な管理の元で愛犬を飼育している飼い主が増えているからでしょう。

愛犬のかわいい子供を見てみたいという考えを持つことは悪くありません。ただ妊娠や出産には色々な知識や覚悟が必要だということを忘れずにいてください。
繁殖をさせてみたいとお考えの方は、一度信頼できるブリーダーに相談してみると良いかもしれません。

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