犬のウンチの色や量、回数や臭いがいつもと違っていると病気なのかな?と心配になってしまいますよね。
緑色のウンチやゼリー状のウンチなど人間からしてみるとビックリしてしまうウンチや、血便や強く臭うウンチなど何かありそうだと不安になってしまうウンチもあります。
今回はウンチの形状・色・量や大きさ・臭いから分かることをお伝えしますので、愛犬がどんな状態にあるのかの参考にしてみて下さい。
犬の健康なウンチ
健康な犬の1日のウンチの回数は、食事回数プラス1回程度です。
また、1回のウンチの量は食べたドッグフードの量と同じ位かそれより少し少ない程度の量が望ましいとされています。
形状は、幾つかにまとまっていて手で持った時に形が崩れず、ウンチを取った際にトイレシーツなどに跡が付かない程度の少し艶のあるコロンとした硬さが健康的な状態です。
ウンチに未消化の食べ物や異物なども混ざっていません。
色や臭いは食べている物によっても変わってくるのですが、茶色~こげ茶色が通常の色と言え、基本的に余り強くは臭いません。
上記が犬の健康なウンチとされる基準にはなりますが、普段食べているドッグフードなどにより異なる点も出てきますので、色や臭いだけでなくいつものウンチがどんなものであるのかを把握しておきましょう。
また、特に体調の変化が無くとも、ドッグフードやオヤツを変えた際やトッピングなどを加えた際などちょっとしたことでもウンチに変化が見られることもありますので、いつものウンチと少し違う点があった場合には、まず普段とは違う食べ物を与えていなかったか?なども確認してみて下さい。
ウンチの形状
硬い
食事の量が少なかったり、肉類やカルシウムを多く摂った際に硬いウンチになります。
また、便秘の場合やドッグフードが犬の消化機能に合っていない場合もあります。
2~3日硬いウンチが続くようでしたら便秘である可能性が高くなりますので、ウンチをし辛いそぶりなどを見せていないかなども含め経過観察をしてみて下さい。
軟らかい
水分や冷たい物、脂肪分の多いものを食べた際などの食べ過ぎや消化不良、ドッグフードを切り替えた際など今まで食べたことのない物を食べた時にウンチが軟らかくなります。
また、気温の変化やストレスにより軟らかくなる場合もあります。
病気を疑う症状としては、腸内細菌が増えている際や腸炎や感染症や何らかの中毒などでもウンチが軟らかくなりますので、嘔吐や発熱、食欲や元気が無いといった症状が伴っていないか注意してみて下さい。
タール状
タール状の粘り気のある黒いウンチは、胃や十二指腸の腫瘍や小腸からの出血の可能性がりますので注意して下さい。
また、回虫が寄生している可能性も有りますので、早目の受診をおすすめします。
ゼリー状
白いゼリー状のものが付着しているウンチは、大腸に何らかの異常が起きている可能性が高いです。
この白いゼリー状のものは腸内の粘膜になります。
健康な状態であれば大腸の粘膜はウンチときちんと混ざった状態で排出されるのですが、大腸性の下痢を引き起こしている場合などによく見受けられます。
嘔吐や発熱、食欲や元気が無いといった他の症状は伴っていないかなど、経過観察が必要です。
水状
水の様な液体状のいわゆる水下痢状態のウンチは、ウイルス感染や腸炎などの疑いがあります。
脱水症状を引き起こしている場合も有り得ますし、何回か続いたり、嘔吐や発熱、食欲や元気が無いといった他の症状を伴っている様でしたら早目の受診をおすすめします。
血が混じっている
ウンチに混じっている血が赤ければ大腸から、黒っぽければ小腸からの出血している可能性が高いです。
また、肛門周辺に何らかの異常がある場合にもウンチに血が混じってしまいます。
出血の原因は様々なので、嘔吐や発熱、食欲や元気が無いなど他の症状が伴っている場合には、早目の受診をおすすめします。
子犬がトマトケチャップの様な赤く緩いウンチをしている場合には、命に関わる感染症の疑いも有り得ますので特に注意して下さい。
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何かが混じっている
消化出来なかった食べ物や何らかの異物を誤飲してしまった際に、それらの物がウンチに混ざり排出されます。
回虫や条虫などの寄生虫がお腹の中にいる場合には、白い細長い虫や白くて粒々したものがウンチに混ざっています。
寄生虫がウンチに混じっていた場合には、診察をスムーズに行う為にその寄生虫やウンチを持参して受診して下さい。
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ウンチの色
黄色~黄土色
穀物や食物繊維などが多い食事をしているとウンチが黄色っぽくなります。
黄土色程度であれば問題は無い様ですが、カレーの様なドロッとした黄色いウンチが続く様でしたら早目の受診をおすすめします。
赤茶色
お肉の種類にもよりますが、肉類を多く摂っているとウンチが赤茶色になります。
ジャーキーなどのオヤツに赤い色素が多く含まれている場合もありますので、それらを食べた際に赤っぽいウンチになることもあります。
黒っぽい
お肉の種類にもよりますが、肉類を多く摂っているとウンチが黒っぽくなります。
血液を多く含む生肉やレバーなどを食べた際などにも、黒いウンチが出ることがあります。
また、小腸内で出血している可能性もありますので、ウンチの硬さなどにも注意して下さい。
タール状であったり、嘔吐や発熱、食欲や元気が無いなど他の症状が伴っている場合には、早目の受診をおすすめします。
白~灰色
ミルクや骨のオヤツやサプリメントなどでカルシウムを摂り過ぎた際に、不必要な分のカルシウムがウンチと一緒に排出される為、白~灰色のウンチになります。
カルシウムが原因でウンチの色が変化している場合には1~2日で通常の色に戻るのですが、そうでなかった場合には膵臓や肝臓の機能の低下や病気が疑われますので、白~灰色のウンチが続くようでしたら、早目の受診をおすすめします。
緑色
腸内環境の悪化により悪玉菌が増え酸性に傾いてしまうとウンチが緑色になってしまいます。
これは胆汁に含まれているビリルビンが腸内で適量に吸収されなかったり、酸化して緑色になってしまう為です。
腸炎などが引き起こされている場合にも同じ状態になりますので、ウンチの硬さや嘔吐や発熱、食欲や元気が無いといったその他の症状が出ていないかにも注意して下さい。
また、歯磨きガムやサプリメントなどに含まれているクロロフィルという緑色の葉緑素や、抗生物質を摂り過ぎた場合にも緑色のウンチが出ることがあります。
ウンチの量・大きさ
多い・太い
消化吸収されなかったものがウンチとして排出されますので、ウンチの量が多い・太いということは消化吸収機能の低下や、消化率の悪い食べ物を摂取している可能性が高くなります。
犬は動物性たんぱく質を消化吸収し易い為、ウンチの量は食べた量に対して少なめになります。
また、食物繊維などは消化し辛いのでウンチの量が増える傾向にあります。
食物繊維が多く配合されているダイエットフードなどを与えているわけでもないのにウンチの量が多かったり、ウンチが太いという場合には、与えているドッグフードが犬に合っているか見直してみるのも良いかもしれません。
細い・少ない
ウンチが通常より細かったり、少なかったりする場合には便秘の症状が疑えます。
ウンチを出したくても出せなかったり、出し辛そうにしていたりなどの状態になっていないか確認してみて下さい。
また、異物などの何らかの原因や腫瘍などの病気で腸が圧迫されている可能性や、肛門周辺の疾患、感染症の疑いがある場合もありますので注意して下さい。
ウンチの臭い
普段と違うものを食べた際や、食べ過ぎや消化不良などで未消化のものがウンチに混ざったり、穀類や動物性たんぱく質が多い物を食べた際にウンチが強く臭う場合があります。
ウンチの臭いは食べた物の影響により変わり易い為、色や形状などを合わせて異常が見られるかどうかを判断してみて下さい。
注意が必要なのは、血液の様な臭いがする場合や硫黄の様な臭いがする場合です。
まとめ
今回はワンちゃんのウンチの形状や色、量や臭いから分かることをお伝えしました。
同じ様に軟らかいといっても様々な形状があったり、緑や白など人間では余り考えられない色などがありました。
しかし、そのワンちゃんのウンチからは体調や腸内環境、何を摂り過ぎているのかなどワンちゃんの健康状態を伝えてくれているものが沢山ありました。
形状や色などウンチの状態を総合的にかんがみて判断しなければならないということも分かりましたので、その異常に気付き易いワンちゃんのウンチの毎日の経過観察には更に気を配りたいものですね。
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