猫のしっぽは奥深い!役割、種類、感情表現、異常から疑われる病気について

ゆらゆらと自由自在に動き回る猫のしっぽは特徴的で、可愛らしいですよね。自分や他の猫のしっぽを追いかけて遊んでいる姿を見ると、とても癒されます。実はこのしっぽ、ただの飾りではないのです。猫以外にもしっぽを持つ動物はいますが、それぞれ役割があります。

そこで今回は、猫のしっぽについてまとめてみました。しっぽの意味、しっぽの持つ役割など、知られざる猫のしっぽの秘密についてお伝えしますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

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どうしてしっぽがついているの?

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なぜ動物にしっぽがついているのか、じっくり考えたことはあるでしょうか?お尻からぶら下がっているしっぽは、すっかり見慣れている図なので、あまり疑問に思うことはないでしょう。

しっぽの起源は約5億年前までさかのぼります。その頃地球は海で覆われていて、すべての生き物は海の中で暮らしていました。海の中の生物といえば魚ですよね。この魚の尾が進化してしっぽになったといわれています。

魚では泳ぐための尾が、バランスをとるために使われたり、木に巻きつけて移動したり、虫を追い払ったりと、動物によってそれぞれの役割を持つようになりました。

人間のように、しっぽを使う必要のない動物は退化していきましたが、猫はどうでしょう?今もなお猫のお尻から伸びるしっぽには、どんな役割があるのでしょうか。

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猫のしっぽはバランスを取るため

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猫の遠い親戚に、ライオンやチーターがいます。狩りをする動物たちの足が速いのはご存じだと思いますが、これらの動物たちは走るときにしっぽでバランスを取っているのだそうです。

船の舵を切るようにしっぽを動かすことで、素早く方向転換することができるのだとか。猫も狩りをする動物ですから、獲物を追いかける時にはしっぽで上手くバランスを取っているのかもしれません。

とはいえ家猫の場合は、狩りをすることや全力疾走することはないですよね。しかし猫は高いところへジャンプしたり、飛び降りたりと、バランス感覚が優れています。それらの行動はしっぽでバランスを取っていると考えられます。

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猫のしっぽ基本情報

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猫のしっぽの骨は尾椎といい、数は4~26個と個体によって違いがあります。猫のしっぽはすらりと長いイメージが強いですが、短いしっぽであったり、折れ曲がっていたり、生まれつきしっぽのない猫もいます。

それぞれ主な品種を挙げてみました。

しっぽの長い猫

アビシニアン
大きな目と耳が印象的で、足先が卵型をしているためつま先立ちをしているように見えるのが特徴です。アビシニアンの毛はティックドコートといって、被毛が4〜6本の濃淡がある帯状に区切られているので、色彩豊かな毛並みをしています。

ソマリ
アビシニアンを祖先に持つ品種で、長毛種です。ふさふさとしたキツネのような長いしっぽを持っています。

アメリカンカール
長毛と短毛があり、絹のような毛質をしています。

コーニッシュレックス
短毛で波のような縮毛をしているので、とても個性的な外見をしています。しっぽは非常に長く、ムチのようにしなやかに動きます。

メインクーンキャット
猫の中でも大型の品種です。長毛の豊かな毛並みを持ち、しっぽもふさふさとした長い形をしています。耳の先端に飾り気があるのが特徴です。

ラグドール
シールポイントがかわいい長毛種です。もふもふした毛並みと青い目が、品のある顔立ちに見えます。

ロシアンブルー
ロシアの皇帝から愛されたというロシアンブルー。灰色の毛と緑色の瞳が美しく、日本でもメジャーな猫です。

オリエンタル
サテンのような毛並みを持ち、スマートな体型をしています。しっぽも細く長いです。

シンガプーラ
猫の中では小さめの品種です。密集した被毛は絹のような光沢があります。

スフィンクス
突然変異で生まれた毛のない猫です。しかししっぽは非常に長く、ねずみのしっぽに似ています。

しっぽの短い猫

アメリカンボブテイル
がっしりとした厚みのある体型に、丸くて短いしっぽを持っています。

エキゾチック
鼻が短くつぶれている品種です。ずんぐりした体型と短い耳が可愛らしく、しっぽもこじんまりとしています。エキゾチックには長毛と短毛がおり、毛色も豊富です。

ジャパニーズボブテイル
江戸時代中期に自然発生した猫です。見た目は日本猫そのものですが、しっぽがとても短いのが特徴です。

しっぽのない猫

マンクス
他の猫と交流が少ない島で、自然に近親交配が行われた結果、突然変異によりしっぽのない猫が生まれたと考えられています。全体的に丸っこい形をしており、前足よりも後ろ足の方が長くなっています。

独特な見た目からか、ノアの箱船に急いで飛び乗った猫のしっぽが挟まれて切れた、などマンクスにまつわる面白い伝説があります。また、マンクスにはしっぽのあるランピーという猫もいます。

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日本猫のしっぽは短い?

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日本では江戸時代から昭和の初めのころまで長いしっぽを嫌う傾向がありました。理由としては、しっぽの長い猫は年老いていくとしっぽが二股にわかれ、「猫又」という妖怪になると恐れられていたからです。

妖怪の存在を信じていた日本人は、「猫又」にならないよう猫のしっぽを短く切るといったことも行っていたようです。

その反面、猫はとても人気があり浮世絵にもよく描かれていました。しかし描かれている絵を見ると、やはり短いしっぽや折れ曲がったしっぽの猫(尾曲がり)が多く、当時の人たちが「猫又」になる恐れのない猫を可愛がっていたことがわかります。

尾曲がりについて

日本猫は1980年代中頃まで、短くて曲がったしっぽの猫が多かったのですが、近年になるにつれてまっすぐで長いものが主流になってきました。これは血統猫との混血の結果だと考えられます。欧米の猫は大半が長くてまっすぐなしっぽを持ち、東南アジアの猫は尾曲がりが多く見られ、血統猫とのハーフにはまっすぐなしっぽが多いようです。

猫のしっぽが曲がる原因の1つは、仙椎の数だと考えられます。仙椎は脊椎と尾椎をつなぐ椎骨で、通常は3つの骨が連なっていますが、この仙椎の数が3つあると、猫のしっぽは長くなり自然な形で下がります。

仙椎が2個だと、短尾、中尾、尾曲がりになることが多く、胴も短くなります。日本猫では約半数が仙椎が2個しかなかったようです。しっぽの短い猫はお尻の筋肉が発達しているため、しっぽの役割を補っているようです。

ちなみにマンクスにも尾の名残(1個の仙椎)がわずかにあります。

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猫はしっぽで感情表現

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しっぽの役割はバランスをとる以外にも、感情表現があります。犬がうれしいときにしっぽをブンブン振るように、猫もまたしっぽを使ってその時の気持ちを表しているのです。

飼い主であれば、猫が今どんなことを考えているのか、何を思っているのか知りたい!と願う人も多いでしょう。そんな時、猫のしっぽを観察することで、猫の気持ちを読み取ることができるのです。

具体的にしっぽの様子と感情をまとめましたので、参考にしてみてください。

しっぽをぴんと立てる

お尻が見えるまでしっぽを垂直に立てているときは、甘えているサインです。お腹がすいた時や遊んでほしい時にしっぽを立て、おねだりしているのですね。機嫌が良い時にもしっぽを立てています。

しっぽを股の間に挟んで丸める

恐怖を感じている時にしっぽを丸めます。叱られたり、ケンカで負けたりした時にしっぽを股の間に挟み、姿勢をかがめて体を小さくさせます。

しっぽを大きく膨らませる

毛を逆立ててしっぽを大きく見せているのは、威嚇行動です。恐怖や驚きを感じた時にも同じような動作を見せます。

今にもケンカが勃発しそうな時、猫はしっぽだけでなく唸り声を上げていることもあるので、不用意に手を出すと嚙みつかれてしまう場合があります。機嫌が悪い時は構わずにそっとしておきましょう。

しかし子猫の場合、機嫌が良くても全身の毛を逆立てることがあります。これは相手を遊びに誘っている時に見られ、まだ未熟な子猫は思っていることと行動が一致しないことが多いのだそうです。

しっぽを震わせる

狩りをする時、獲物に飛びかかる寸前でしっぽを細かく震わせることがあります。これは次の行動に弾みをつけようとしていて、関心を示しています。

しっぽを立てた状態で全体を震わせているようなら、喜びを表しています。例えば飼い主が仕事から帰ってきたとき、玄関で出迎えてくれた猫がしっぽを震わせていることはありませんか?

しっぽを軽く振る

猫の名前を呼んだ時、顔はそっぽを向いていながらしっぽだけ軽くパタパタと振るときがあります。あれはしっぽだけで返事をしている状態です。一方的に呼びつけても猫は大抵、ニャーと返事をすることもなければ、こちらへ来ることもありませんが、きちんと応えているのですね。

しっぽを激しく振る

しっぽを左右にぶんぶん振り回している時は、機嫌が悪い時です。猫が嫌なことをされたり、ストレスを感じたりする時に見られます。

しっぽが床に対して水平

猫がリラックスしていて、友好的な態度を示している時です。しっぽが水平よりも少し上向きになっていれば警戒を示しています。

しっぽが短い猫やしっぽがない猫は?

しっぽが短くても付け根をよく見ると力が入っていることがあります。しかしよく観察をしなければわかりにくいですし、しっぽの長い猫たちに比べると感情は読み取りにくいかもしれません。しっぽのない猫も同様です。

猫の感情表現はしっぽの動きが一般的ですが、顔の表情や耳の動き、姿勢で表すこともあります。

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しっぽの異常

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猫がしっぽをしょっちゅう気にしているようなら、被毛をかき分けて皮膚の状態をよく観察してみてください。しっぽにみられる主な疾患を以下にまとめました。

スタッドテイル(尾腺炎)

猫のしっぽの付け根には尾腺と呼ばれる脂質を分泌する腺があります。この腺の分泌が過剰になり、そこに細菌感染が加わることで、しっぽの付け根に皮膚炎が起こる病気です。原因はまだわかっていませんが、ペルシャやシャムなど純粋種に多いです。また、オス猫にもよく見られます。

症状はしっぽの付け根が黄色や黒色に変色します。これは尾腺から出たロウ状の分泌物で、汚れが酷いと悪臭がします。皮膚炎のためしきりにしっぽを舐めたり、引っ掻いたりする様子がみられます。

治療は皮膚炎ができている部分の毛を切り、シャンプーで洗浄します。皮膚炎がひどい場合は抗生剤を投与します。また不妊や去勢するとよくなる場合があります。

こちらの記事も参考にしてください。

猫のシャンプーの必要性について。仕方、頻度、いつからかを徹底解説!

誰でもよく分かる!猫の去勢の費用、時期、メリット、デメリット!

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミに刺された時に皮膚へ分泌される物質に対して、アレルギー反応を起こす病気です。

症状は痒みを伴う皮膚炎がノミに刺されやすい部位、耳の周囲や首、背中、しっぽの付け根にあらわれます。治療はノミの駆除を行います。重症の場合はステロイド剤や抗ヒスタミン剤を投与します。

ノミ刺咬性皮膚炎

ノミに刺されることによる物理的刺激でおこる皮膚炎です。耳の周囲、首、背中、しっぽの付け根を頻繁にかきむしるようになります。殺ノミ剤による駆虫を行います。

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まとめ

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魅力的な猫のしっぽは、さまざまな役割を担っていることがわかりました。しっぽが目の前を横切っていくと、ついつい触りたくなってしまいますが、しっぽは神経が集まっている箇所ですので、強く握ったり掴んだりしないようにしてくださいね。

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