猫の糖尿病の原因と症状は?治療法と費用を徹底調査!

猫は人と同じ病気にかかります。糖尿病もそのうちの1つです。

それでは糖尿病がどんな病気か知っているでしょうか?インスリン投与、人工透析…なんとなく聞いたことがあるけれど、具体的に体にどんな影響を及ぼす病気なのかわからない方も多いのではないでしょうか?

世の中に病気はさまざまありますが、実際病気を発症しないと詳しく調べる機会がないですよね。しかし糖尿病は猫にとって珍しくない病気であり、400匹に1匹の割合で発症するといわれています。

そのため事前に糖尿病の知識を身につけていれば、万が一に備えることができます。そこで今回は猫の糖尿病について取り上げます。

まずは糖尿病がどんな病気かお伝えしたいと思います。

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糖尿病とは?

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インスリンは膵臓のランゲルハンス島B細胞から分泌され、生体で血糖値を下げる作用をもつ唯一のホルモンです。

このインスリンが減少、または作用が低下すると、糖の代謝だけでなく脂質やタンパク質の代謝にも障害をおこします。血液中の糖(ブドウ糖)が体に運ばれず、血液に溜まることで血糖値が上がります。そうなると尿に糖が出てくるため、糖尿病と呼ばれるのです。

糖尿病の症状が進むと、全身の主要な臓器に障害をおこし、重篤な合併症をともなうことがあります。

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糖尿病の分類

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糖尿病は自己免疫が関連して膵臓が破壊され、インスリンの分泌が低下するⅠ型糖尿病と、膵臓からのインスリン分泌はあるものの、末梢組織でインスリンが作用しないⅡ型糖尿病に分類されます。

  • Ⅰ型糖尿病(インスリン依存性糖尿病)…インスリン治療が必要
  • Ⅱ型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)…経口血糖降下剤や、食餌療法によって治療可能 

猫の糖尿病は80~90%がⅡ型糖尿病です。

またストレスにより血糖値が一時的に上昇する耐糖能障害もあります。この場合にはとくに治療の必要はありませんが、軽度なⅡ型糖尿病が含まれるために注意が必要です。

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原因

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Ⅰ型とⅡ型、それぞれの原因をまとめました。

Ⅰ型糖尿病

ランゲルハンス島に自己免疫反応や、異常タンパクであるアミロイドの沈着など、様々な原因により障害を受けたB細胞がインスリン分泌不全を起こし、細胞が破壊されて糖尿病を引き起こします。

Ⅱ型糖尿病

Ⅱ型糖尿病は生活習慣病といわれています。

遺伝的素因のほかに食べ過ぎや運動不足による肥満、細菌などで起こります。

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糖尿病の症状

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糖尿病の猫にみられる症状としては以下の通りです。

  • 元気消失
  • 多飲・多尿
  • 体重減少
  • 下痢、嘔吐
  • 脱水
  • 踵様跛行(後ろ足のかかとをつけて歩く)

症状で1番特徴的なのが、多飲・多尿です。血液中の糖が増えることで尿と一緒に糖が排泄されるため、いつもよりたくさん排尿をします。また、尿で失った水分を多く取ろうとして、たくさん水を飲むようになるのです。

体重減少は、食事をしてもインスリンが不足するためにブドウ糖を脂肪に変えて蓄えたり、エネルギーを効率的に利用できなかったりするからです。

下痢や嘔吐は、血液中にケトン体が増え、血液が酸性に傾くことで現れます。

他にも踵様跛行は、後ろ足のかかとをつけて歩くといった特徴的な歩き方のことで、糖尿病によって起こる神経症が原因になります。

犬の糖尿病では多食になるのに体重が減少するという症状がよく見られますが、猫では必ずしも多食とはならず、反対に減退するものもあります。また白内障となることが少ないのも犬とは違う点です。

さらに病気の進行により、高血糖による高浸透圧性や代謝異常によるケトアシドーシス性の昏睡に陥り、重篤なものは死に至ります。

また糖尿病は様々な合併症を引き起こすことが多く、猫では細菌感染による膀胱炎、糸球体硬化症による腎不全、肝リピドーシス、肝硬変、急性膵炎など、いずれも致死率の高いものです。

こちらの記事もご参照ください。

猫の下痢には6つの原因があった!対処、改善策について。

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どんな猫がなりやすい?

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体重が6.5kg以上ある肥満猫や、去勢したオス猫が発症しやすいという特徴があります。年齢でいうと7歳から10歳の高齢猫に多く、品種はシャム猫は他の猫に比べて発症しやすいといわれています。

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糖尿病を疑うには?

上記に糖尿病の症状をあげましたが、じっくり観察していないとなかなか気づけないことが多いです。

糖尿病が発覚したという話を聞くと、何かのついでに調べたところ糖尿病だと診断されたというケースが多く、初めから糖尿病を疑って検査を受ける人は少ないように感じました。

日頃から「うちの猫は糖尿病にかかっていないか?」という目で猫と接している人はあまりいないと思いますが、知らない間にじわじわと進行しているのが糖尿病の怖いところです。

早期発見のためにも、猫をじっくり観察する時間を持ち、定期的に健康診断を受けるなど、いち早く病気に発見できるよう心がけていきましょう。

糖尿病の検査

高血糖になる病気としては糖尿病のほか、重度の感染症、腎不全、膵炎などがあり、鑑別には詳細な血液検査が必要となります。

また猫では人や犬の糖尿病の診断として行われる糖負荷試験による判定が難しく、尿糖検査や、フルクトサミン測定などを行います。

検査費用は項目によって異なりますが、おおよその値段としては以下を参考にしてください。

  • 血液検査 5000円~
  • 尿検査 1500円~ 

糖尿病だと診断され、インスリンの投与が必要になった場合はさらに多くの検査を受ける場合があります。猫に合ったインスリン量を決めるため、入院や通院が続くこともあるので、それなりに費用がかかることを覚悟してください。

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治療法は?

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猫の糖尿病治療は食事療法をはじめ、経口血糖降下剤(血糖値を下げる薬)やインスリン投与による薬物療法が中心となります。これらの治療はほとんどの場合自宅で飼い主が行うことになります。

また肥満の猫は減量をすることで、インスリンに対する反応が正常に戻ることがあります。

  • Ⅰ型糖尿病の治療…食餌療法、インスリン投与
  • Ⅱ型糖尿病の治療…食餌療法、経口血糖降下剤の投与、状況に応じてインスリン投与

食餌療法

現在、さまざまなメーカーから糖尿病に対する療法食が販売されています。

食物繊維を増やすことで血糖値の変動を抑えたり、消化スピードの違う炭水化物を組み合わせたりするなど、血糖値のコントロールを目的としています。

食事の後は血糖値が上がるため、血糖値の上昇をゆるやかにし、脂肪の量を少なくしたフードが多いです。食餌療法で食後の血糖値を下げることができれば、インスリンの量を減らすこともできます。

 経口血糖降下剤

インスリンの分泌を促進させて血糖値を下げる薬です。インスリンの投与と違う点は、促進をするだけで、新たに作り出す働きはありません。そのためランゲルハンス島から作り出されるインスリンがなくなってしまうと効果が得られなくなります。

あくまでインスリンが分泌されている場合に使用する薬です。

 インスリン投与

飼い主が猫に皮下注射でインスリンを投与します。自分で注射を打つなんて怖くてできない!という方もいますが、注射の打ち方などは獣医師が教えてくれます。

また通常の注射針とは違い、簡単に打てるような作りになっているので、そこまで身構える必要はないでしょう。

肥満猫は減量を

近年、猫の高齢化と食生活の変化に伴って、肥満傾向にある猫が増加しています。嗜好性の高いウェットフードやおやつには脂肪分が多く含まれているので、食べたいだけ食べさせていると見る見るうちに太ってしまいます。とくに不妊・去勢をした後の猫は太りやすいです。

食餌療法とともに体重の減少を目指しましょう。運動不足を補い、体重を落とすことでインスリンがいらなくなる場合があります。

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治療にかかる費用

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糖尿病の治療にはどのくらい費用がかかるのでしょうか?

愛猫のために出来る限りのことはしてあげたい気持ちはあっても、やはり治療費は気になるものですよね。実際、糖尿病の猫を飼っている人の状況を調べてみました。

  • インスリン代 5000円
  • 注射器代 160円(1日2本)
  • 尿糖検査紙 4000円
  • 検査代 5000円~

などなど、含めて月に1万円以上はかかっているようです。また食餌療法のフードがだいたい3000円~5000円かかることを考えると月2万円程度。相当家計に負担がかかると予想されます。

現在はペット保険も普及し始めていますが、加入条件が健康な猫であることを挙げている会社がほとんどなので、糖尿病になってからの保険対応は難しいです。

しかしこういった治療費は動物病院によって差がありますので、いくつかの病院に問い合わせをして、無理のない治療を行うべきだと考えます。

これって本当に糖尿病?

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血糖値が高いというだけの判断で、糖尿病と診断するのは正しくありません。中には一時的に血糖値が上がっていただけ、ということもあり得るのです。

なぜなら動物病院を怖がる猫は多く、血液検査の採決時に緊張や不安、ストレス、興奮などで血糖値が上がるからです。強く抑え付けられた場合はなおさらですね。そのため血糖値が高かったからと言って、必ずしも糖尿病とは限りません。

それでも糖尿病として、獣医に言われるがままインスリンを投与し続けていると、逆に低血糖に陥ってしまいます。

低血糖症

必要以上にインスリンが増え、血液の糖が不足してしまう状態です。

症状としては、元気消失、けいれん、食欲不振、失明、昏睡などがあげられます。

糖尿病であっても、その猫にとってインスリンが適量ではない場合は同じように低血糖になる可能性があります。

誤診を防ぐには?

獣医師といってもさまざまですので、しっかりした検査もしないまま経験だけで診断してしまうタイプの人もいます。

そういった獣医師の言うことをまるまる鵜呑みにしてしまうと、必要のない費用をかけ、逆に健康を損なう状態になってしまうことがあります。

まずは獣医師の話を聞いた後で「何か変だな?」と感じられるかどうかです。

病気に対しての知識が全くない場合は、ついついすべてを信じてしまいがちですが、飼い主なりに病気を調べるのも大切なことです。少しでも違和感を覚えたり、納得がいかなかったりすることがあれば、かかりつけの病院にこだわらずセカンドオピニオンを受けましょう。

実際に糖尿病と診断されたにもかかわらず、別の病院を受診した結果、一過性の高血糖だと判明したケースが多くあります。誤診を防ぐためには、病気への理解と知識を深める必要があるのです。

まとめ

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猫の糖尿病の原因として、最も多いとされるのは肥満です。かわいい猫なのでおいしいフードやおやつをあげたくなりますが、やはり限度を守るのが大切です。

上記でも書いたように、糖尿病はなかなか気づきにくい病気でもあるので、気づいたら闘病になっていた。なんてことにならないよう、きめ細やかな健康管理を行いましょう。

猫と一緒に遊ぶ時間があまり作れなくても、猫が自発的に遊べるような空間を作ってあげることはできますよね。フードも年齢や状態に応じた給餌量を与え、おやつはほどほどにします。そうやって普段の生活を見直すことで、病気を防ぐことができるのです。

手遅れになる前に、今日から猫の健康をチェックしていきましょう。

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